“明治8年創業の日本で一番古い歴史をもつ手作り茶筒の老舗” 京都『開化堂』。
蓋を茶筒の蓋に合わせると、おのずと「すーっ」と閉まるほど精密な作りが特徴です。
3年ほど愛用しているブリキ製の茶筒を不用意にも落としてしまい、蓋の口元がゆがんでしまいました。応急的に自分で手直ししたものの、もちろん当初の精密な形状には戻らず、案の定「すーっ」とは閉まらなくなっていました。
開化堂で茶筒をリペアー
今回京都に出向く機会をいかして、河原町六条の「開化堂」でリペアーしてもらうことにしました。
滞在期間は2日あったので、初日に持ち込み2日目にでも取りに来る予定で・・・。
ゆがみ具合をみて「ちょっとお待ち下さい。」と五代目ご主人。
奥の作業場に持ち込んだと思ったら、わずか5分足らずで店頭に。
カウンター脇に手直しした茶筒を置いて、「こんな感じでどうですか。」と例の「すーっ」を見せてくれました。
「えっ、そんな簡単に直っちゃうのっ!」
びっくりする早さ。さすがに声には出せなかったですが、さすが開化堂・・・。
京都に来ての一大イベントの1つでもあったのに、あっさり消化。
今回は無料で修理していただけましたが、必ずしもそうではないようです。
ただ、購入される多くのお客様は永く大切に愛用され、その修理や磨き直しにここを訪れるようです。
開化堂の茶筒は使いこむほど味がでる
開化堂の茶筒には胴、ブリキ、真鍮がありますが、使い込んでいくとそれぞれ材料特有の光沢や色つやの変化が楽しめ、味わいが深まり、手ざわりにもぬくもりがでてくることが特徴。
ちなみに、ブリキはシルバーから黒っぽくなるようです。そんなになるまで、大切に使いたいものです。
職人さんが心を込めて製作し、お客さんが末永く愛用する開化堂の茶筒は、人の手(造り手)から人の手(使い手)に渡り、時には行きつ戻りつすることで、ものづくりの心とそれを大切に使う心をつなげてくれるんですね。
また、我が家の愛用品に。
今日もお茶で素敵な一日を。
開花堂
京都市下京区河原町六条東入
TEL:075-0351-5788
営業時間:9:00〜18:00 定休日:日曜・祝日
http://www.kaikado.jp/