お茶(日本茶、緑茶)にはどのような種類があるのでしょうか?
煎茶、抹茶、ほうじ茶、玄米茶などはよく知られているお茶(日本茶、緑茶)ですが、他にも色々なお茶があります。お茶の種類をご紹介します。
日本茶(緑茶)の種類(不発酵茶)
煎茶(せんちゃ)
煎茶は、日本で最も多く生産され一番飲まれている日本茶(緑茶)の一つ。
栽培方法 | 日光を遮ることなく、栽培した茶葉の一番茶、二番茶 |
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加工方法 | 摘み採った生の茶葉を蒸して酸化発酵を止め、揉み、乾燥、火入れしたもの。 |
茶葉形状 | 揉むことで針のような形状をしている |
水色 | 黄緑 |
主な産地 | 京都、静岡、九州、狭山 |
淹れ方 | お湯(70度〜80度)で1分程度、水出しなら5分〜3時間程度 |
深蒸し煎茶(ふかむしせんちゃ)
深蒸し煎茶は、煎茶を作る工程の『蒸す』工程を長くしたもの、お茶の水色や味がでやすく、渋みが少なくコクのある味が特徴。
栽培方法 | 煎茶と同様 |
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加工方法 | 煎茶と同じだが、蒸す工程が煎茶より2〜3倍と長い。 |
茶葉形状 | 揉むことで針のような形状をしているが長時間蒸すことで茶葉が細かくなるため粉状の茶葉がふくまれています。 |
水色 | にごりのある濃黄緑 |
主な産地 | 静岡 |
淹れ方 | お湯(70度〜80度)で1分程度、水出しなら5分〜3時間程度 |
玉露(ぎょくろ)
玉露は、お茶の葉を摘み採る前に一定期間、遮光して光合成することで生成される渋み成分『カテキン』の生成を抑えることで、旨味を引き立てたお茶。出汁のような旨味と海苔のような覆い香が特徴
栽培方法 | 茶葉摘採の前3週間程度、茶園の上に棚を作り寒冷紗、よしず、わら、などで被覆する覆下栽培(おおいしたさいばい)をおこない、70%〜90%遮光して栽培した一番茶(新芽)。 |
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栽培方法 | 煎茶と同じ |
茶葉形状 | 針のような形状 |
水色 | 黄色 |
主な産地 | 京都宇治、福岡八女 |
淹れ方 | お湯(40〜60度)で1分程度、水出しなら5分〜3時間程度 |
かぶせ茶(冠茶)
かぶせ茶は、玉露と同様に茶葉を摘み取る前に一定期間、遮光して旨味を引き立てたお茶だが、遮光する期間が玉露より短いため、煎茶と玉露の中間ぐらいの旨味が特徴。
栽培方法 | 茶葉摘採の前1週間程度、茶木に直接、寒冷紗などで被覆し、50%遮光して栽培した一番茶、二番茶。 |
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加工方法 | 煎茶と同じ |
茶葉形状 | 針のような形状 |
水色 | 黄緑色 |
主な産地 | 三重、九州 |
淹れ方 | お湯(70度〜80度)で1分程度、水出しなら5分〜3時間程度 |
碾茶(てんちゃ)
碾茶(てんちゃ)は、抹茶の元になる茶葉。碾茶(てんちゃ)を石臼で挽いたものが抹茶になる。
玉露同様に、お茶の葉を摘み採る前に一定期間、遮光して光合成をすることで生成される渋み成分『カテキン』の生成を抑え、旨味、甘みを引き立てたお茶。
栽培方法 | 茶葉摘採の前3週間程度、茶園の上に棚を作り寒冷紗、よしず、わら、などで被覆する覆下栽培(おおいしたさいばい)をおこない、90%遮光して栽培した一番茶(新芽)。 |
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加工方法 | 摘み採った生の茶葉を蒸して酸化発酵を止め、散茶、乾燥し、茎や葉脈を除去したもの。煎茶とちがい揉む工程はない。石臼で挽いたものが抹茶 |
茶葉形状 | 細かい葉 |
葉色 | 深緑色 |
主な産地 | 京都宇治、愛知西尾 |
淹れ方 | 水出し碾茶:5分〜3時間程度 |
抹茶(まっちゃ)
抹茶は、碾茶(てんちゃ)を石臼で挽いて粉にしたもの。薄茶や濃茶として茶筅で点てたものを味わう。乳製品との相性がよくアイスやケーキなどスイーツのフレーバとしても使用される。
栽培方法 | 碾茶を参照 |
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加工方法 | 碾茶を参照 |
形状 | 粉末(微粒子) |
水色 | 緑色 |
主な産地 | 京都宇治、静岡、愛知西尾 |
淹れ方 | お湯:薄茶(70度〜80度)、濃茶、水出し抹茶 |
ほうじ茶
ほうじ茶は、煎茶、深蒸し煎茶、番茶、茎茶などの緑茶を焙煎加工したお茶。香ばしく渋みや苦みが少なく、まろやかな味が特徴。乳製品との相性がよく、ラテ、ケーキ、アイスなどのフレーバーとして使用される。加賀棒茶、京番茶などもほうじ茶の一つ。
栽培方法 | 緑茶と同様 |
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加工方法 | 煎茶、深蒸し煎茶、番茶、茎茶などの緑茶をほうじ器や焙煎機で茶葉が茶色になるまで焙煎する |
形状 | 緑茶の形状 |
水色 | 茶色 |
主な産地 | 京都、静岡、金沢 |
淹れ方 | お湯(90度〜100度)で1分程度、水出しほうじ茶 |
蒸し製玉緑茶(むしせいたまりょくちゃ)・ぐり茶
蒸し製玉緑茶は、乾燥時にドラムに入れて回転させながら乾燥させるため玉のような丸まった形状が特徴。煎茶、深蒸し茶と栽培、基本の加工方法は同じ。渋みの少ないまろやかな味わいのお茶。地域によって『グリ茶』と呼ばれる。
栽培方法 | 日光を遮ることなく、栽培した茶葉の一番茶、二番茶 |
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加工方法 | 煎茶と同様に摘み採った生の茶葉を蒸して酸化発酵を止め、揉み、乾燥したもの。精揉という茶葉を細く針のようにする工程がなく、ドラムで回転させて乾燥させるため『まが玉』のような形になる |
茶葉形状 | ぐりっと『まが玉』のような形状 |
水色 | 黄緑 |
主な産地 | 佐賀嬉野、静岡伊豆・伊東 |
淹れ方 | お湯(70度〜80度)で1分程度 |
釜炒り玉緑茶(かまいりたまりょくちゃ)・釜炒り茶
釜炒り玉緑茶は、釜で炒る方法『釜炒り製』で作った緑茶。日本茶は蒸気で加熱する『蒸し製』が主流だが中国では釜炒りが主流。日本では九州で生産される稀少なお茶。蒸し製玉緑茶同様に茶葉は玉のような丸まった形状になる。『釜香(かまか、かまこう)』という独特な芳ばしい香りが特徴。
栽培方法 | 日光を遮ることなく、栽培した茶葉の一番茶、二番茶 |
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加工方法 | 摘み採った生の茶葉を釜で炒って酸化発酵を止め、揉み、乾燥したもの。釜の中でかくはんしながら乾燥させるため、『まが玉』のような形になる |
茶葉形状 | ぐりっと『まが玉』のような形状 |
水色 | 黄色 |
主な産地 | 九州(佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県)、高知県 |
淹れ方 | お湯(80度〜90度)で1〜2分程度 |
番茶(ばんちゃ)
番茶は、一般的には煎茶より低級の緑茶。夏以降に三番茶、四番茶として収穫されたものや、茶木を整えるために刈られたものをお茶にしたもの。
価格も一般的には安価ものが多い。地域によっては『ほうじ茶』のことを番茶と呼ぶ場合もある。
栽培方法 | 日光を遮ることなく、栽培した茶葉 |
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加工方法 | 煎茶と同様 |
茶葉形状 | 茎や葉などが混合 |
水色 | 黄色 |
主な産地 | 煎茶の産地 |
淹れ方 | お湯(90度〜100度)で1分程度 |
玄米茶(げんまいちゃ)
玄米茶は、煎茶や番茶に炒った玄米をブレンドしたお茶。玄米の香ばしい風味が特徴、煎茶よりカフェインが少なめ。
栽培方法 | 煎茶、番茶と同様 |
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加工方法 | 煎茶、番茶に炒った玄米を『茶葉1:玄米1』でブレンド |
茶葉形状 | 茎や葉などが混合 |
水色 | 黄緑色 |
主な産地 | 煎茶の産地 |
淹れ方 | お湯(90度〜100度)で1分程度 |
茎茶(くきちゃ)、棒茶(ぼうちゃ)
茎茶は、加工したお茶から茎の部分を選別したお茶。煎茶、玉露の仕上げ加工の過程でできる副産物(出物(でもの))のひとつ。玉露や上級煎茶の茎の部分からできる茎茶を『雁が音(かりがね)』、『白折(しらおれ)』と呼ばれる。爽やかな香りと甘みが特長。
栽培方法 | 煎茶と同様 |
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加工方法 | 煎茶の仕上げ加工時に茎の部分を選別したもの |
茶葉形状 | 茎、柄 |
水色 | 明るい黄緑色 |
主な産地 | 煎茶の産地 |
淹れ方 | お湯(80度〜100度)で30秒〜1分程度 |
粉茶(こなちゃ)
粉茶は、加工したお茶から細かくなった茶葉の部分を選別したお茶。煎茶、玉露の仕上げ加工の過程でできる副産物(出物(でもの))のひとつ。粉末茶(インスタント茶)とはちがうもの。
栽培方法 | 煎茶と同様 |
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加工方法 | 煎茶の仕上げ加工時に茶葉の細かくなった部分を選別したもの |
茶葉形状 | 粉末状 |
水色 | にごりのある緑色 |
主な産地 | 煎茶の産地 |
淹れ方 | お湯(80度〜100度)を注ぐ |
芽茶(めちゃ)
芽茶は、お茶から茶葉に混じる芽の部分を選別したお茶。煎茶、玉露の仕上げ加工の過程でできる副産物(出物(でもの))のひとつ。濃厚な味わいが特長。
栽培方法 | 煎茶と同様 |
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加工方法 | 煎茶の仕上げ加工時に茶葉の芽の部分を選別したもの |
茶葉形状 | 丸みを帯びた形状 |
水色 | 濃い緑色 |
主な産地 | 煎茶の産地 |
淹れ方 | お湯(60度〜80度)で1分程度 |
ご当地のお茶
阿波番茶(あわばんちゃ)
阿波番茶(阿波晩茶)は、徳島県(阿波)で古くから伝わる伝統的な製法で作られる乳酸発酵茶(後発酵茶)。
栽培方法 | 煎茶と同様 |
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加工方法 | 成長した古茶を釜茹でし、樽に漬け込み植物系の乳酸菌で発酵、天日干しで乾燥させたお茶 |
茶葉形状 | 枯葉のような葉そのままの形状 |
水色 | 茶黄色 |
主な産地 | 徳島県(阿波)那賀郡那賀町、勝浦郡上勝町td> |
淹れ方 | 熱湯(90度〜)で2分程度 |
今日も美味しいお茶で愉しい、一日を。