『ガラスの茶室 – 光庵』が東京:国立新美術館で特別公開されています。
2017年までは京都 将軍塚青龍殿、2018年には佐賀県立美術館に展示され、話題となりました。
『ガラスの茶室 – 光庵』は、デザイン、建築、現代美術などで活躍するデザイナー吉岡 徳仁(よしおか とくじん)氏のデザイン
京都・将軍塚青龍殿で公開時に見に行ったので、3年ぶりの『ガラスの茶室』です。
京都市内が見える大舞台に展示されていた茶室も美しかったのですが、黒川紀章氏設計の建築をバックに展示される茶室もまた素敵〜。
透明なガラスのベンチ「Water Block」は何度みても美しいですね・・・。
拝観は無料。美術館の正門を入ってすぐのところに展示されているので、ちょっと立ち寄って見ることができます。
やはり、『ガラスの茶室』は、天気のいい日がおすすめですね。
<ガラスの茶室 – 光庵>
・公開期間:2019年4月17日[水] 〜 2021年5月10日[月]
・休館:毎週火曜日(祝日又は振替休日に当たる場合は翌平日休館)、年末年始
・観覧料:無料
・会場:国立新美術館 正面入口前(東京・六本木)
・https://www.nact.jp/2019/chashitsu/
京都・将軍塚青龍殿『ガラスの茶室』(2017年9月10日(日)まで展示)
京都にガラスでできた茶室があるということで見に行ってみました。
場所は、天台宗青蓮院門跡境内の「将軍塚青龍殿」。
東山区にある青蓮院は、「粟田御所」とも呼ばれている皇室ゆかりの京都屈指の名所です。
その境内といっても標高220mの山の上。青蓮院でお抹茶を頂いたついでにちょっと立ち寄ろうと思っていたら甘い考えでした。
おなじ境内なのにタクシーで10分の山の上
青蓮院からタクシーで10分、東山トレイルコースで山道を徒歩40分。バスは平日は運休・・・。という近いようで遠いところにありました。
平日だったのでタクシーで将軍塚に向うことにしました。将軍塚まではかなりの山道を10分走ります。帰りは、も、もしかしてこの道を歩いて帰ってくるのか・・・。という不安が。
将軍塚青龍殿は、2014年10月にできたとあって受付などの施設も新しい感じです。
拝観料は、大人500円(中高生400円)。
受付を済ませて中に入ります。入り口には「ガラスの茶室 光庵」の案内がありました。
2015年4月から期間限定で公開されていて、好評につき展示期間が延長されてきましたが、ついに【2017年9月10日(日)までの開催】となったことが、吉岡徳仁デザイン事務所ホームページで掲載されています。
ガラスの茶室をデザインした吉岡 徳仁(よしおか とくじん)氏は、プロダクト、建築、空間などのデザイナー(1967生まれ)。
ガラス素材を使ったものなど、透明感のあるデザインでエルメス、スワロフスキーも手がけています。2007年ニューズウィーク誌で「世界が尊敬する日本人100人」の1人にも選ばれている方です。プロフェッショナルの流儀、情熱大陸にも出演済み。
最近だと東京オリンピック新国立競技場の建築提案もしています。競技場自体が巨大な聖火になってしまう斬新なデザインです。
自然と一体化する茶室とは
ガラスの茶室は、檜の大舞台に展示されていました。
確かにガラスの茶室。
警備員も係員もいないオープンな感じの展示・・・。
入り口にあった説明を読み直してみると。
日本人の自然美に関心を抱く吉岡は、エネルギーやオーラのようなものを空間から知覚する、日本独自の自然に対する解釈とその空間性に着目した。このような本質的な自然美の知覚化は、日本古来から受け継がれてきた茶道における思想にも通底している。
ここに茶室があるのは自然なのか、不自然なのか・・・。
「光庵」の透明なガラスで構築された茶室という小宇宙的な空間から、自然の要素を感知し、自然と一体化することで、日本の思想・文化の原点を見ることができるのではないだろうか
なるほど!茶室の中に入ってみたい!
向こうからも撮影してたりして、透明だから写真のタイミングが難しい・・・。
茶室の中にはいると、ガラスがプリズムのようになって7色光が映し出される「光の花」 が体験できるようです。
ケネディ米大使もここでお抹茶をいただいた
茶釜がおいてあると、やはり茶室感でますね。
5月にはケネディ駐日米国大使が訪れて、この茶室で裏千家・千万紀子氏の点てたお抹茶をいただいたそうです。
座布団とか敷いたのかな〜。周りで人が見ていると芸人の罰ゲームのようになってしまいますよね・・・。
ちゃんと「にじり口」もありました。
ガラスのベンチ「Water Block」が美しい
茶室以上に興味をひかれたのは、このガラスのベンチ「Water Block」。
さざ波のような表面と、厚みがあって質感はすごいのだけど透明な物体。
はじめてみる不思議な感じです。美しい〜。
このベンチ「Water Block」は、フランス・パリ、オルセー美術館に展示され、アメリカ大使館には設置されているそうです。
茶室の入り口や、茶室の中にも。
天気のいい夕方は、ガラスの茶室に赤く染まった夕日が写って自然との一体感を楽しめるのだろうな〜と思います。ガラスの茶室が展示されている大舞台からは、京都市内も一望できました。
いつまでかはわからない期間限定展示の「ガラスの茶室 光庵」。
天気のいい日に行ってみてはいかがでしょうか?
関連記事:【京都で抹茶】「青蓮院(しょうれんいん)」で抹茶と庭園を楽しむ。
将軍塚青龍殿
住所:京都府京都市山科区厨子奥花鳥町28
9:00~17:00(16:30受付終了)
交通アクセス
http://www.shogunzuka.com/access.html
▼将軍塚青龍殿行き循環路線バス
http://www.shorenin.com/topic/index.php?itemid=321
吉岡 徳仁氏 HP
http://www.tokujin.com/