京都市北区にある『瑞峯院(ずいほういん)』。
瑞峯院(ずいほういん)は臨済宗大徳寺の塔頭(小寺)で、キリシタン大名として知られている大友宗麟(そうりん)が室町時代(1535年)に自分の菩提寺として創建したお寺です。
その『瑞峯院(ずいほういん)』でお抹茶がいただけます。
大徳寺の総門から入って歩いていくと瑞峯院の案内があります。
瑞峯院の表門は重要文化財で創建当時のもの。
表門をくぐり中に見える唐門も創建当時のものです。
受付で拝観料とお抹茶代を支払ってあがります。
拝観料:大人400円
お抹茶:400円
作庭家・重森三玲の庭園を堪能
瑞峯院には方丈を中心に3つの庭園があります。庭園を作ったのは、日本を代表する昭和の作庭家・重森三玲(しげもりみれい)氏。
京都にある東福寺の方丈庭園など他にも多くの寺院や神社の庭園を手がけています。瑞峯院の今の庭園は昭和36年に作られたものです。
方丈の南側にあるのは石庭が美しい枯山水の「独坐庭(どくざてい)」。蓬莱山と島に見立てた岩に打ち寄せる荒々しい波を砂利で表現しています。一目でもそれがよくわかりますね。
方丈も創建当時のものです。
方丈には室町時代の105代天皇・後奈良天皇の直筆の寺額も。
そして北側にある庭園「閑眠庭(かんみんてい)」。
何も知らずに見ると、斜めに敷かれた砂利の模様が少し変わっているかな・・・。と感じる程度の枯山水庭園。
実は重森三玲氏がキリシタン大名として知られている大友宗麟(そうりん)のことを想い、庭に斜めに配置した7つの石で十字架をかたどることで万民の霊を弔っているそうです。
方丈の東側には、灯籠と四角いつくばいが置かれた小さい庭があって、その灯籠を背にして「閑眠庭」をみるのが見方。灯籠は閑眠庭に方に向かい30度くらい回転して置かれています。
灯籠を背にしてみるとこんな感じ・・・。なんとなくわかるような、わからないような。
石でなぞってみるとこんな感じ・・・。んん!
千利休の妙喜庵待庵写しの茶室「平成待庵」
閑眠庭(かんみんてい)の奥には茶室が2つあります。手前に見える茶室は表千家の第12代家元・惺斎(せいさい)の指示で作られた安勝軒。
大徳寺にある茶室の中で唯一の逆勝手席だそうです。逆勝手席はお客が茶を点てる主人の左手に座る茶席で、左勝手ともいいます。
安勝軒のさらに奥(北)には、「待庵(たいあん)」を写した茶室「平成待庵」があります。BS朝日の中村芝翫さんが古都を訪ねるTV番組「京都ぶらり歴史探訪」でも紹介されていました。
「待庵(たいあん)」は、京都山崎の妙喜庵(みょうきあん)にあり、千利休が作ったと伝わる日本最古で国宝の茶室です。
平成待庵は、事前の予約をすれば見学をすることもできます。
大徳寺納豆とお抹茶を
庭園を堪能して受付に戻り、お抹茶をお願いすると茶室に通してもらいました。お抹茶がいただける茶室は受付の近くにある茶室。もちろん安勝軒、平成待庵ではないですが・・・。
4畳半程度の落ち着いた雰囲気の茶室です。
しばらくすると、お茶菓子の後にお抹茶がでてきました。
お菓子は、大徳寺納豆を落雁で包んでいる小さい菓子「紫野」。今出川にある老舗和菓子「本家玉壽軒」を代表するお菓子です。
「大徳寺納豆もよろしかったらどうぞ〜」と、納豆が入った壷を出していただいたので恐る恐る頂いてみると。すごい凝縮感のある旨味があって、しょっぱい〜〜。なんかすごくカラダに良さそうな感じ。
黒い乾燥した小粒が「大徳寺納豆」。大徳寺の門前で作られていて味噌、醤油に近いもので、いわゆる普通のねばねば納豆とはちがうものです。酒のつまみ、菓子や料理などに使用されています。
お抹茶は大徳寺納豆を使ったお菓子とよくあっていておいしい。
境内は庭園も茶室もとても静か。とても心が落ち着くひと時が過ごせる空間です。大徳寺『瑞峯院(ずいほういん)』でお抹茶と庭園を楽しんでみてはいかがでしょうか。
今日もお茶で素敵な一日を。
拝観時間 | 9:00~17:00 |
---|---|
休館日 | 無休 |
拝観料 | 一般: 400円 |
お抹茶 | 400円 |
お寺のURL | なし ※参考:https://kanko.city.kyoto.lg.jp/detail.php?InforKindCode=1&ManageCode=1000131 |
住所 | 京都市北区紫野大徳寺81 |
備考 | 大徳寺塔頭。キリシタン大名で知られる大友宗麟公の菩提寺。【庭園】重森三玲氏作庭。蓬莱山式の「独坐庭(どくざてい)」、キリシタン燈籠を元に石組を十字架形に組まれた枯山水の「閑眠庭(かんみんてい)」、露地である「茶庭」の三庭からなっています。 |