夏は麦茶の季節。ノンカフェインでミネラルが豊富な麦茶は、汗をかいた時の水分補給に最適なお茶です。香ばしくて甘みもある麦茶。冷やしてごくごくと飲みたくなります。
麦茶の売場でよくみかける『はと麦茶』という商品。「麦茶」としか書かれていないものと、いったい何が違うのか気になりませんか?
身近な穀物系ブレンド茶に使用されている『はと麦』
『はと麦茶』の原料である『はと麦』は、ブレンド茶によく使用されています。例えば、ノンカフェインのブレンド茶としても人気の十六茶や、爽健美茶にも『はと麦』が使用されています。
十六茶の原材料の最初に「ハトムギ」
爽健美茶の原材料の最初にも「ハトムギ」が・・・
『はと麦』を原料としたお茶は、意外と気がつかないところで普段から口にしているということですね。
『はと麦茶』と麦茶の原材料のちがい
『はと麦茶』の原材料は『はと麦』、麦茶の一般的な原材料は『六条大麦』です。
はと麦も、六条大麦も同じイネ科の植物ですが、はと麦は麦より「とうもろこし」に近いといわれています。
収穫時期は六条大麦が5月〜6月ですが、はと麦はお米の収穫時期に近い9月〜10月です。
産地は六条大麦が主に、富山、福井、茨城、栃木、はと麦の産地は、栃木、富山、岩手、島根などです。
はと麦 | 六条大麦 | |
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分類 | イネ科ジュズダマ属 | イネ科オオムギ属 |
収穫時期 | 9月〜10月 | 5月〜6月 |
主な産地 | 栃木、富山、岩手、島根 | 富山、福井、茨城、栃木 |
『はと麦茶』の効果、効能は? 美容にいい?
はと麦は、漢方薬として知られている薏苡仁(ヨクイニン)の原材料でもあります。ヨクイニンには肌を整える効果があると昔から親しまれてきました。
はと麦に含まれている特有成分のコイクセラノイドというたんぱく質が、新陳代謝を高め、肌のターンオーバーを促進する作用があると言われています。また、新陳代謝の促進は、血液やリンパ液の流れをスムーズにし、余分な水分や老廃物を排出するので、利水作用やデトックス効果も期待されています。
はと麦には、麦茶と比べると、女性としては見逃せない美容に優れた効果・効能が含まれているようです。
あの歴史上の美人としても有名な楊貴妃も好んでいたとか・・・。
ヨクイニンは、はと麦の実から作られますが、実を焙煎して煮出すとはと麦茶になります。
『はと麦茶』もノンカフェイン?
麦茶はノンカフェインのお茶として知られていますが、『はと麦茶』も麦茶と同様にノンカフェインです。
また、ミネラルも六条大麦を原料とする麦茶より少ないものの含まれています。
水分摂取に気を使い、ミネラルが不足がちとなる春夏の時期でも、カフェインを気にせず飲めるお茶としても適しています。
『はと麦茶』の風味や味は、麦茶とどう違う?
「はと麦茶」の風味や味わいは、麦茶と比べると、どのように違うでしょうか。
伊藤園「はと麦茶」のティーパックタイプを水出しして飲んでみることにしました。
「はと麦茶」商品はスーパーなどでも種類が少なく1つか2つ程度。ペット茶では伊藤園が「伝承の健康茶 はと麦茶」という商品を出していますが、お店で並んでいるのをみかけたことがありません。
はと麦茶の作り方は一般的な麦茶と同じ。水出しの場合は水にパックを入れて冷蔵庫で2時間程度で抽出されます。
水色は明るい黄金色。麦茶の水色に比べるとかなり薄いので一般的な麦茶のイメージでいると、まだ抽出されていないように感じてしまいます。
飲んでみると、見た目の水色より、香りも味もしっかりしていて香ばしく甘みもあります。麦茶とは少しちがう風味で、どちらかというと玄米のような米の香ばしさと甘みがあるように感じます。麦茶よりクセはある印象ですがすっきりして飲みやすいお茶です。
肌にもちょっと良さそうな「はと麦茶」。
六条麦茶と飲み比べしてみてはいかがでしょうか。
今日もお茶で楽しい一日を。