2023年の雨水(うすい)の時期は2月19日(日)〜3月5日(日)。
春季の二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつ、雨水(うすい)。
雨水は、空から降る雪が雨に変わり、地上の雪や氷が溶けて水となる頃という意味で、この日から春に向かっていく節目とされています。
雪がとけ始め、草木が芽生える頃なので、昔から、農耕の準備を始める時期ともされていました。
春一番
春の訪れを告げる風、「春一番」が吹くのもこの時期。立春から春分までの期間に初めて吹く、暖かい南寄りの強い風のことだそうです。実際はまだ寒い日が続きますが、寒い日が三日ほど続いた後四日間ぐらい暖かい「三寒四温」を繰り返しながら、春になっていきます。
2022年は、2月5日(土)に関東地方で春一番が吹いた、と発表されました。
関東地方では過去最も早い記録を更新した昨年の2月4日に比べて1日だけ遅い日でした。2年連続早い春一番!今年はどうでしょうか?
春一番とは関係ありませんが、プチ情報も。
地域にもよるみたいですが、雨水の日に雛人形を飾ると、その家の子は良縁に恵まれると言われているそうです。
鶯餅(うぐいすもち):2月の和菓子
雨水の生菓子は、とらやさんの『鶯餅(うぐいすもち)』。
餡を包み込んだ楕円型の求肥の両端をつまんで鳥のような形にし、緑色のきなこをまぶしたもの。「春を告げる鳥」として昔から日本人に愛されている「鶯 (うぐいす)」を彷彿させる、早春を代表する和菓子です。
鶯餅誕生の由来のひとつに、奈良の老舗和菓子屋「本家菊屋」の話があります。
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秀吉の弟、豊臣秀長が兄の豊臣秀吉をもてなす茶会で、秀長に命じられた菊屋の初代店主が献上したのが、お餅で粒あんを包み、きなこをまぶした餅菓子。そのお菓子を秀吉はたいそう気に入って「鶯餅」と命名した、とのこと。鶯餅の由来等は諸説ありますが、この時のお菓子がうぐいす餅の原型では、と言われているようです。
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とらやさんのお品書きを拝見すると、
”求肥で御膳餡を包んで両端をつまみ、青きな粉をまぶして鶯の姿や羽色を表した、春ならではの趣あるお菓子です。”とのことです。
シンプルながら、うぐいす色の形状が美しいです。うすーいお餅の中にこしあんがぎっしりと詰まっています。
柔らかい求肥とこしあんの甘さが上品。きな粉の香りも合間って、ほっと優しい気持ちにさせてくれる味わいです。
求肥製で、こしあん入り。
二十四節気(にじゅうしせっき)とは
二十四節気は、太陰暦の日付と季節を一致させる為に考案されたもの。
1年を12の「節気」と12の「中気」に分類し、24等分にしたものに季節を表す名前がつけられています。二十四節気の起点は「立春」、その後、立夏、立秋、立冬と暦の上での春夏秋冬を分割する「四立」、夏至と冬至の「二至」、春分と秋分の「二分」を加えた「八節」は、現在で季節の節目を示す言葉として使われています。
日本には、春夏秋冬と移り変わる四季がはっきりしています。
四季に合わせて、自然の美しい景色の移り変わり、そして行事や食もそれぞれの旬を楽しめます。
そして、お茶のお供の和菓子にも四季それぞれの和菓子があります。日本独特の二十四節気(にじゅうしせっき)に合わせて、その時期の生菓子を紹介します。
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まだ寒い時期ですが、この時期になると暖かい日も時折顔を覗かしてくれます。寒さ対策は欠かさないようにしつつ、春の兆しも楽しんで。
今日もお茶で愉しい、一日を。