【啓蟄:けいちつ】季節の生菓子(和菓子)とお茶を愉しむ。<3/5〜3/20>

2022年の啓蟄(けいちつ)の時期は3月5日(土)〜3月20日(日)

春季の二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつ、啓蟄(けいちつ)
啓(けい)の字は「ひらく」、蟄(ちつ)の字は「土の中で冬ごもりしている虫」という意があり、二文字を合わした「啓蟄」は、土の中で冬ごもりしていた虫たちが、春の気配を感じ、穴をひらいて地上に顔をだす頃、という時季。

まだまだ寒い日もありますが、暖かく感じる日も増え始め、「暑さ寒さも彼岸まで」といわれる本格的な春(春分)を迎える直前の季節でもあります。

初雷(はつらい)とは

立春のあと、初めて鳴る雷のことを「初雷(はつらい)」といいますが、ちょうど「啓蟄」の頃にに鳴ることも多いので、「虫出しの雷」と呼ばれるようになりました。この雷で冬眠中の虫たちが驚いて、出て来て活動を始める、とのことから、春の訪れを告げる”目覚まし時計”と表現されることもあるようです。

また、虫だけでなく、ちょうど樹木や草が新しい芽を吹く「木の芽どき」の頃でもあり、店先には、春の旬食材とされる山菜たちも顔を並べ始めます。春の訪れを気配だけでなく、味わうことができる季節の到来です。

菜の花:3月の和菓子

啓蟄の生菓子は、「京菓匠 七條甘春堂」さんの『菜の花』。

春の風物詩、野原一面を黄色と緑に染めて咲き誇る菜の花畑の様子を、小倉餡の周りにそぼろ状にした餡(緑と黄色の)を乗せて、きんとん仕立てにしたお菓子。春の風景が思い浮かぶような和菓子のひとつです。

「きんとん」とは、餡のまわりにそぼろ状の餡をつけた菓子。このそぼろは餡をざるなどで裏ごしして作りますが、ざるの目の大きさで太さが異なり、様々な表情のきんとんが生まれ、また染め色を変えることでそれぞれの季節にふさわしい色合いのきんとんができあがります。

色鮮やかな新緑色の野原に黄色の菜の花が咲いている感じが可愛らしく、元気になる色合いはみているだけでワクワクします。中に隠れているつぶあんと、周りのなめらかなきんとん餡の口当たりの違いを味わえます。甘さも上品
きんとん製でつぶあん入り。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは

二十四節気は、太陰暦の日付と季節を一致させる為に考案されたもの。
1年を12の「節気」と12の「中気」に分類し、24等分にしたものに季節を表す名前がつけられています。二十四節気の起点は「立春」、その後、立夏、立秋、立冬と暦の上での春夏秋冬を分割する「四立」、夏至と冬至の「二至」、春分と秋分の「二分」を加えた「八節」は、現在で季節の節目を示す言葉として使われています。

日本には、春夏秋冬と移り変わる四季がはっきりしています。
四季に合わせて、自然の美しい景色の移り変わり、そして行事や食もそれぞれの旬を楽しめます。
そして、お茶のお供の和菓子にも四季それぞれの和菓子があります。日本独特の二十四節気(にじゅうしせっき)に合わせて、その時期の生菓子を紹介します。
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まだ寒い日もありますが、暖かい日も徐々に増えてきて、春の気配を景色や食など色々な面から体感できるように。ちょっと気持ちもわくわくしてきますね。

今日もお茶で愉しい、一日を。

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