そのお茶の保存方法で大丈夫?【茶葉を美味しく保存する方法】。

お気に入りのお茶を買ってきて最初は美味しく頂けたのに、大事に保存しようと冷蔵庫にいれておいたら、次に飲んだときには色も風味も変わってしまった。なんて言う経験はないですか?

保存方法を間違うと、そのお茶の味・香りを損なってしまいます。お茶は、空気(酸素)、湿気、高温、光、あとは「におい移り」に弱いんです。
基本的に「開封前」と「開封後」とは保存方法が違うと考えた方がよいようです。

未開封のものは、パッケージのまま冷蔵庫(冷凍庫)で保存

お茶は含水率3〜5%程度の乾燥食品で、真空包装や脱酸素包装によって湿気や酸素を封じて販売されています。パッケージのまま冷蔵庫、またはにおい写りの少ない冷凍庫に入れても品質を大きく損なわずに保存できます。

梅雨時や暑い夏の日などは、冷蔵庫に入っているものを取り出すとその周りに水滴がつくことがありますよね。

冷えた(凍った)お茶をとりだして開封するときに、その現象(結露)が茶葉にも起きてしまうということです。
せっかく乾燥、無酸素状態を保って保存されていた茶葉の鮮度を損ねてしまうことになります。

冷蔵庫から出したお茶は12時間以上、冷凍させているものであれば24時間以上かけて、常温にもどしてから使用するようにしましょう。

開封後は、冷蔵庫でなく常温保存がベスト

茶筒などの気密性の高い容器に入れて、暗いところに常温で保存するのが最適です。
開封したものは、冷蔵庫で保存するのは避けた方がよいです。

自分で密封して保存したとしても未開封のものほど状態は良くないため、ふたを開けるたびに空気に触れることになるので、湿気を吸ってしまいますし酸化も速まるため、風味が落ち変質しやすくなります。

お茶はにおいを吸収してしまう性質があるので、冷蔵庫に入っている他の食品のにおいが移ってしまうのです。

一般的な食品と同様、お茶も冷蔵庫で保存した方がいいように思われがちですが、「乾物」の切り干し大根や、干ししいたけは冷蔵庫に入れて保管しないですよね・・・(もちろん保存食ですから)。

茶葉と同じ含水率3%程度のものに「あられ」がありますが、封を開けた「あられ」を冷蔵庫で保存しようと思わないのと同じ感覚でしょうかね・・・。

長期間保存しないことが何より

一番心がけたいのは、長期間保存しなくてもいいように、小さな単位(100グラム単位など)のパッケージで購入することです。

お店によっては、大きな単位で購入すると通常よりも安く購入できることもあるようですが、お茶の本来の味・香りをたのしむためには保存期間は短く、早めにいただきたいものです。

あまりにも湿気てしまったり風味が落ちた時は、捨てるのももったいないですので、フライパンで自家製ほうじ茶でも作ってみてはいかがですか、香ばしいかおりも楽しめますよ。

今日もお茶で楽しい一日を。

職人とこころをつなぐ、京都『開化堂』の茶筒。

2016年5月4日
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