400年の伝統工芸【南部鉄器】でお茶の甘みを引き出す!

鉄瓶や鉄釜で沸かしたお湯で淹れたお茶は甘い
また、鉄分を含んでいて、身体にもいいと聞きます。
茶道の茶釜も鉄。お茶専門店でも鉄瓶がおかれているお店をよくみかけます。

南部鉄器はさかのぼること400年前、江戸時代の中期に南部藩(盛岡)主が京都からに呼び寄せた釜師に茶の湯釜を作らせたことからはじまっています。

日本的な伝統美と安定感のある造形美、鋳物の重厚な質感が特徴的で古くから日本人に親しまれてきた実用的な伝統工芸品の一つです。

最近ではデザインや色も豊富なため、海外でも注目され、鉄器のもつ特徴についても高い評価を受けています。

南部鉄器のいいところ大きく3つ

1)鉄分補給ができる

南部鉄器で沸かしたお湯や調理した料理には、鉄器に含まれる鉄分が溶出されます。
その鉄分のほとんどが2価鉄と言われ、腸に吸収されやすいものです。貧血気味の女性や妊婦さんには嬉しい話ですよね。

2)水がまろやかなになる

水道水に含まれる塩素(カルキ)が鉄器で沸かすことでほぼ100%除去されるため、コーヒーやお茶を一層美味しく頂くことができます。
鉄器のご飯鍋や鉄鍋を使ってご飯を炊くと同じお米でも香りと甘みが増し、しっかりとした味わいになります。

3)お茶を淹れると甘くなる

お茶の味は「渋味」「苦み」「旨み」で表現されますが、「渋味」はお茶に含まれるタンニン(カテキン)の量に左右されます。
そのタンニン(カテキン)は鉄とくっつきやすいため渋味が抑えられ、抽出されるお茶はより甘く感じます。

お茶によって使い分ける

鉄器で沸かしたお湯で淹れたお茶。
より甘みを引き出せる反面、鉄器とお茶のいいところのひとつである「鉄分」と「カテキン(タンニン)」が結合してしまうことで、それぞれが打ち消し合って減ってしまうというデメリットもあります。

新茶や玉露でより甘みを楽しみたいときは南部鉄器で沸かしたお湯。
脂っこい食事の後に渋味を楽しみたいとき、カテキンを意識的に摂取したいときは鉄器を控えるなど、使い分けるのも上手な使い方のひとつです。

400年お歴史のある「南部鉄器」。
なによりその風格は、鉄器にお水を入れるところから、お茶の所作のはじまりを感じさせてくれます。

南部鉄器のメリットを上手に取り入れて、少し深みのあるお茶を楽しんではいかがでしょうか?

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今日もお茶で素敵な一日を。

100年末永く使える。『岩鋳(いわちゅう)』南部鉄器の急須。

2016年7月6日
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