節分、入梅、土用などと同じ、「雑節」の一つ「八十八夜(はちじゅうはちや)」。
種まきや茶済みなど農業にとっては、節目となる大切な時期です。
2022年の八十八夜は、
【 5月2日(月)】です。
♪夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは
茶摘じゃないか
あかねだすきにすげの笠
八十八夜は、立春から数えて、88日目。
冬至と春分の中間にあたる立春は、「2月4日」に定着しています(1985年〜2020年は2月4日)が、実はその年によって変わることがあります。太陽の動き(角度)をもとになっている二十四節気なので、4年に一度の閏年によるズレなどの影響があり、昨年2021年の立春は「2月3日」でした。
今年の立春は「2月4日」だったので、2022年は平年通りの「5月2日」が八十八夜です。
八十八夜は雑節のひとつ
雑節とは、二十四節気や五節句のほかに、一年間の季節の移り変わりをより的確につかむために作られた特別な暦日のこと。
生活や農作業に照らし合わせてつくられているので、日本の気候風土や生活文化の中で長い間に培われてきた知恵と経験を集約した日本独自のもの。行事としてなじみ深い「節分」や「彼岸」、土用の丑の日で有名な「土用」も雑節のひとつです。
「八十八夜」は、春から夏へ移り変わる節目の日で、夏の準備を始める日とされています。二十四節気では、春季最後の節気「穀雨(こくう)」の終わり頃に迎えます。
八十八夜を過ぎれば晩霜も終りになる(八十八夜の別れ霜)ことから、種まきや茶摘みなど農作業を始めるのに、農家の人々にとって大事な目安となっていたようです。
新茶は縁起物
このころに摘むお茶を一番茶(初摘み茶)といって高値がつきます。
「新茶」として売られているもの、一番茶(初摘み茶)のことです。
一番茶には、旨味成分テアニンも多く含まれていて、品質が高いお茶ができるようです。
八十八は、末広がりの「八」が二つあることから、縁起が良いとされ、初摘みの新茶を飲むと一年を災いなく過ごせるといいます。
地域によって一番茶を摘む時期は少しずつことなり、南の方が早くなります。
また、平地より山間地の方が遅くなります。
お茶は、一番茶を摘んだあとも二番茶、三番茶と、何回か茶摘みをします。
二番茶は、6月〜7月上旬
三番茶は、7月下旬〜8月
新茶が買える時期は、一番茶を摘む時期の少し後、5月〜7月ぐらいになります。
煎茶の旬は、この時期ということですね。
今日もお茶で素敵な一日を。