銀座三越の7階催事場(グローバルメッセージ)で「金閣寺|銀閣寺茶箱展」が11月1日(火)まで開催されています。昨年は千利休ゆかりの茶室待庵の古材を使った茶箱展が催され、それに引きに続き、今年は金閣寺、銀閣寺の平成の大改修の際にでた古材を茶箱にして展示する期間限定の企画イベントです。
利休の時代から使われていた、今で言う「旅持ち茶器」
「茶箱」といっても、葉茶を保管するために用いる大型の木箱ではないんです。
ここでいう「茶箱」とは、茶道の点前道具一式を入れて、旅行や野点(のだて)などに持ち運ぶための小振りの箱のこと。利休の時代から茶人の旅持ちとして使われていたようです。その「茶箱」を金閣寺、銀閣寺の古材を使って造ったものとならば、ちょっと見たくもなりませんか!
「茶箱」だけでない、12組のクリエーターたちが「茶道具」をプロデュース
会場の中央には、金閣寺、銀閣寺、臨済宗相国寺の住職を兼務する有馬頼底氏の見立てた茶道具一式が風炉先屏風に囲われて展示されています。それを筆頭に、周囲には茶の湯の世界とは普段縁のない国内外のクリエータを含み、全12組の茶道具がそれぞれ見立てられ、茶箱とセットで展示されています。詩人や現代アーティスト、服飾デザイナーたちが、プロデュースした(見立てた)茶道具は個性的で興味深いですよ!
「展示」だけでない、1点物の茶道具と茶箱セットは「販売」されてる
すべてオリジナルの一点もの、しかも国宝、国宝級の古材を利用した茶箱です。茶道具もクリエイターたちのこだわりの一品であり、安いはずはないのですが、できれば手に入れたいと思って行ったのですが、思った以上に高価・・・。有馬管長の見立ては、「極み付き」とあり、¥2,295,000.ー(税込み)で、その他の作品も50万円代~150万円代です。
金閣・銀閣・茶道 となれば、外国人観光客も目をつける!!
見ているうちに作品に引き込まれ、展示会場からなかなか離れられなくなってしまい、あげくには「決して高くないのかも」と思うほど・・・。既に売約済みもあり、赤いシールが貼られてました。銀座三越ということもあり、外国人観光客も多く、購入して持ち帰ってしまったものも2、3点あるそうです。有馬管長の見立てた作品も中国人観光客が購入したいと要望があったそうですが、展示期間中の目玉作品を持っていかれては、展示会が成立しないため、お断りしたとか・・・。
これが狙い目だ! 見れば魅せられますよ~!
12組のクリエーター作品とは別に、今回の展示を企画し、全ての茶箱の製作を担っている、京都の「高野竹工」が見立てた茶道具セットが¥370,440.ー(税込み)。
茶箱は金閣寺の古材。茶道具の見立て自体は若干地味ではありますが、全て自作(高野竹工作)というこだわりもあり、全体の色合いやサイズのバランスがとてもいい感じです。他の作家作品とは異なり、全てが自作であるからこそこの価格で提供できるんですよ。と・・・。
いや~ほしくなっちゃうな~。11月1日(火)まで考えてたら売れちゃうな・・・。
茶箱 見立て 参加作家(五十音順)
赤木明登|塗師
秋元雄史|東京藝術大学大学美術館館長・教授 金沢21世紀博物館館長
有馬頼底|臨済宗相国寺派七代管長
イブ・ブコン|株式会社ハースト婦人画報社 代表取締役社長&CEO
小松美羽|現代アーティスト
佐々木文代|陶芸家
長谷川竹次郎|金工作家
ピーター・ジェイ・マクミラン|詩人・翻訳家
matohu 堀端裕之 関口真希子|服飾デザインナー
三田村有純|東京藝術大学学長特命・国際交流室長・教授
山本豊津・山岡潤・藤木徹・亀岡幸子|銀茶会
渡邉康太郎|takram コンテクストデザイナー
※高野竹工株式会社<イベント>「企画詳細」より
イベント詳細
期間:2016年10月12日(水)~11月1日(火)
会場:銀座三越7階 グローバルメッセージ
住所:東京都中央区銀座4丁目6-16
企画:三越銀座店/高野竹工株式会社
※トークイベント
matohu 堀端裕之 関口真希子 × ピーター・ジェイ・マクミラン
開催日時:2016年10月22日(土)
会場:銀座三越 会場内
高野竹工株式会社<イベント>
http://www.takano-bamboo.kyoto/#eventinfo
今日もお茶で素敵な一日を。