スイーツでも人気の『ほうじ茶』ですが、冬の季節は香ばしく熱め『ほうじ茶』をゆっくり飲みたくなりますよね。
熱湯を注いだ時の香ばしいほうじ茶アロマにはとても癒されます。我が家でも一保堂茶舗のほうじ茶は冬の常備品。
淹れ方も簡単で、価格も手頃なほうじ茶はとても身近なお茶ですが、ほうじ茶に『半発酵のほうじ茶』という少し変わったほうじ茶があるのをご存知でしょうか?
このお茶に出会ったのは、2017年の日本茶アワード。
『日本茶の新たな価値を見出し、国内外への多種多様なお茶の魅力の発信』がテーマに開催される消費者も参加できるお茶の品評会です。
日本茶アワードで日本茶準大賞
参加した最終審査で試飲した18品のお茶の一つに『半発酵のほうじ茶』がありました。
出品数405点から選び抜かれた18品のお茶の中でも特にインパクトがあって、審査会場でも試飲の時に会場がどよめいたのを覚えています。
その『半発酵のほうじ茶(丸高農園)』は、2017年の日本茶アワードで『日本茶準大賞(農林水産省生産局長賞)』を受賞しています。
『半発酵のほうじ茶』を作っているのは、静岡の丸高農園さん。
一般的な「ほうじ茶」は、不発酵茶である緑茶を焙煎してつくりますが、『半発酵のほうじ茶』は半発酵させた茶葉を焙煎しています。半発酵茶(青茶)で代表的なのは烏龍茶。茶葉の見た目も萎れて丸まっていて烏龍茶にちょっと似ています。
半発酵茶には「べにふうき」、「さやまかおり」などの品種を使用しているそうです。
茶葉の香りは、ほうじ茶の芳ばしい香りと半発酵茶の特徴である花のようなフルーティーな香りです。
▼半発酵のほうじ茶
▼烏龍茶の茶葉
中国茶のようで和を感じる
『半発酵のほうじ茶』の淹れ方は、丸高農園HPの説明では、茶葉4gに熱湯200ml。
ほうじ茶は茶葉を多めで淹れるの一般的ですが、4gは少ない印象です。
沸騰した熱湯で淹れるのは、ほうじ茶と同じ。
熱湯を注ぐとすぐに、ふわっとすばらしい香りがただよいます。
仕事で疲れた夜などは、一瞬でリフレッシュできそうな華やかなで癒される香り。
待ち時間50秒ほど。水色は明るく透き通った褐色です。
味は、あれ中国茶? と思わせる花のようなフルーティーさが広がりますが、その中にほうじ茶の芳ばしさとまろやかさがあって、でも和紅茶のような風味と甘みも感じる、とても一言では表現できない複雑な香りと味わいです。
ほうじ茶の香りと味はどちらかと言えば控えめなのですが、その『ほうじ茶』が全体を包んでまとめてくれていることで、中国茶でも紅茶でもなく和を感じることができる不思議なお茶です。
茶葉は3煎まで味わえて、水出しでも愉しむことができます。
丸高農園の『発酵茶のほうじ茶』。
日本茶の新しい可能性を味わってみては。
<丸高農園>
半発酵のほうじ茶 80g
630円(税込)
http://www.marutaka-farm.jp/SHOP/TFR0012.html
今日もお茶で愉しい、一日を。