お茶の【渋み】ってどんな味? お茶の渋いと苦い

どんなお茶の味が好みですか?
甘みのあるお茶が好き、苦みがしっかりしているお茶がいいなど、お茶の味の好みも色々。

おいしいお茶に必要な『味』の要素は、甘み、旨味、苦み、渋み。
おいしいお茶はこの4つがバランスよく組み合わさって味を作り出しています。その中でそれぞの要素の強弱がそのお茶の味の特徴の一つにもなります。

ところで、お茶の苦みと渋みのちがいって難しくありませんか?

特に『渋み』ってなんでしょうか。
感覚として苦いとちがうのはわかるけど、お茶の渋みを言葉にしようとすると難しい。

苦みが味わえる食べ物は、ゴーヤ、コーヒー、秋刀魚のはらわたなどイメージできるものが沢山ありますが、身近で『渋み』の味わえる食べ物は意外と少ない。渋みの代表というと『渋柿』です。強烈にしびれるようなキシキシするような味と聞いたことがありますが、今、渋柿を食べる機会もなかなかありません。

そして、お茶の渋みはいわゆる『渋柿』の渋みほど強烈でなく、苦みの中に、苦みといっしょに感じるものなので難しいのです。

渋みは舌では感じない?

生物学的には、舌で感じる味覚の種類は、甘み、塩味、酸味、苦み、旨味の5つが基本味。
この5つが味として味覚神経で脳が認識できるとされています。

ということは、『渋み』は味としては感じていないことになりますね・・・。

『渋み』は、しびれる、ぎしぎしするなどの刺激の感覚のようです。
辛みも同様で熱い、痛いなどの感覚です。

刺激の感覚として『渋み』があることで、お茶の味をより立体的に深みのあるものにしているかもしれません。

渋みの成分は『カテキン』

お茶の『甘みと旨味』の成分は、主にテアニンというアミノ酸ですが、『渋みと苦み』の成分は、カテキンやタンニンです。
苦みにはカフェインも影響しています。

カテキンやタンニンはお茶のポリフェノールの一つで、抗酸化作用や免疫力向上などカラダにいいとされる成分であることもよく知られています。

お茶の味に深みを出しながらも、カラダにいい効果も兼ね備えている『渋み』。

あのおじさんはダンディーで渋い。
渋みのある色の着物。
渋みのある茶碗。

人や物の表現で、落ち着き、深みのある形容に『渋み、渋い』を使いますが、本来は、お茶の味に欠かせない『渋み』からきているものなのかもしれませんね。

『渋み』を意識しながら、お茶を味わってみてはいかがでしょうか。

今日もお茶で素敵な、一日を。

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