2024年の立秋(りっしゅう)の時期は、8月7日(水)〜8月21日(水)。
二十四節気(にじゅうしせっき)、秋季始まりの節気の立秋(りっしゅう)。
「立秋」は、秋が立つと書く通り、秋の気配を感じ始める時期という意味。夏至と秋分の中間で、暦の上では秋なのですが、日中はまだ残暑が厳しく1年で最も気温が高くなる時期でもあります。
特に今年はまだまだ夏本場、暑い盛り!といった感じですね。
とはいえ、後半になって空を見上げると、いつの間にか、秋の雲として知られるいわし雲やうろこ雲が多く見られるようになったり、ひぐらしの声が聞こえるようになったりと、確実に夏から秋に向けて季節が動き始めるのを少しずつ感じることができるかも。
立秋の代表的な風習や風物詩
残暑見舞い
立秋を境に、夏の挨拶状は「暑中見舞い」から「残暑見舞い」に変わります。暦の上ではこの日が暑さの頂点となり、翌日からの暑さを「残暑」ということから、時候の挨拶も残暑ということばが使われます。残暑見舞いの期間は白露(はくろ)の前日までとなっていますが、8月中に届くように送るのがマナーとされてます。
夏の甲子園
例年、8月7日の立秋の日前後に開会し、大体半月の間熱戦が繰り広げられる日程です。ほぼ立秋の期間(8/7〜8/21)と重なっています。
今年も今日からの開幕、暑い中で白熱した試合が望めそうです。
お盆にまつわる行事や夏祭り
月遅れのお盆を前に各地で夏祭り・盆踊りや、五山の送り火や聖霊流しなどに代表される、先祖の霊を弔う行事が執り行われるのもこの時期です。
こちらも今年は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となる行事が増えているようです。
水ようかん(みずようかん):8月の和菓子
立秋の生菓子は、青山にある「菓匠 菊屋」さんの『水ようかん』。
8月のお茶も、みるからに涼しげな水出し茶で。
夏の風物詩ともいえる、つるりと喉を通る水ようかんのひんやりした味わいは真夏にピッタリ!と思いきや、実は冬生まれの和菓子。昔はおせち料理のデザートとして、お正月の時期にのみ作られていたそうで、今もそのまま、水ようかんは冬のお菓子として好まれている地域もあるそうです。
菊屋さんの水ようかん、立ち姿はしっかりとした固さを想像させるのですが、口の中に入れると、つるん、すぅーと溶けていく絶妙な食感がたまりません。食感に小豆感はなく、めちゃくちゃなめらかなのですが、味わいは小豆の風味がしっかり、後味も上質な小豆の余韻を感じられます。
また、添えられている桜の青葉が青々しく、こんなに美しい葉を見たのも初めてかも。
菓匠 菊屋
昭和10年創業の南青山を代表する老舗和菓子店「菊家」さん。お茶宮家をはじめ、茶道関係者、政財界の方々など、通な方々が足しげく通う和菓子店。桜の青葉が手に入る時期だけ創られる、つるんとした食感がたまらない水ようかんは、作家向田邦子さんも愛した一品として有名です。
二十四節気(にじゅうしせっき)とは
二十四節気は、太陰暦の日付と季節を一致させる為に考案されたもの。1年を24等分にし、それぞれに季節を表す名前がつけられています。二十四節気の起点となる立春と、立夏、立秋、立冬の「四立」、夏至と冬至の「二至」、春分と秋分の「二分」を加えた「八節」は、現在でも季節の節目を示す言葉として使われています。
日本には、春夏秋冬と移り変わる四季がはっきりしています。
四季に合わせて、自然の美しい景色の移り変わり、そして行事や食もそれぞれの旬を楽しめます。
そして、お茶のお供の和菓子にも四季それぞれの和菓子があります。日本独特の二十四節気(にじゅうしせっき)に合わせて、その時期の生菓子を紹介します。
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まだまだ暑さ厳しい!と感じる今年の猛暑ですが、花火大会や夏祭りなど夏のイベントを楽しみつつ、空に秋の雲が現れるように、少しづつ訪れている秋の気配を探してみるのもいいかもしれません。
今日もお茶で愉しい、一日を。