【奈良で抹茶】町家の和カフェ『ならまち 中西与三郎』で抹茶と葛餅を楽しむ。

奈良市脇戸町にある老舗の菓子司『ならまち 中西与三郎』。
近くには世界遺産になっている元興寺があり「ならまち」と呼ばれるこの界隈は、平城京の外京で江戸から明治時代の古い町家が残る雰囲気のある場所です。

町家の面影がある大正創業のお店には和菓子やお抹茶などがいただける茶房もあります。

店内は老舗和菓子店を感じさせる上品で重みのある雰囲気。季節の上菓子や創作菓子が並んでいます。

ショーケースにはとてもきれいな上生菓子。

甘味やお抹茶が頂ける茶房「六坊庵」はお店の奥にあります。

訪れた日は平日の4時頃でしたが茶房は満席。休憩スペースに座って15分ほど席が空くのを待ちました。店内には茶釜や円形の悟りの窓も。

落ち着いた和空間の茶房「六坊庵」

茶房「六坊庵」に入ると天井が高い土間の空間があります。ギャラリーにも使用されているようです。

喫茶には靴を脱いであがります。照明は暗めで落ち着いた上品な和の雰囲気。
席は畳にテーブル席で椅子も和家具の少し低めのタイプ。テーブルも大きいのでゆっくりできそうな空間です。

奥には中庭も見えます。

吉野本葛餅と抹茶

メニューは、和のスイーツやかき氷、お茶、食事もできて豊富。

まず、注文してみたのは『吉野本葛餅』と抹茶のセット、1,480円。吉野葛本舗黒川本家の本葛を100%使用して店内でしか食べられないという葛餅です。
単品だと930円(ほうじ茶付き)。大和茶、珈琲、抹茶とセットにすることもできます。

黒川本家は奈良県宇陀市にある400年つづく宮内庁御用達の吉野本葛の老舗です。

葛餅はできてすぐに変色してしまうので注文が入ってから作っているそうです。半透明の関西の本葛を使った葛餅、一見わらび餅のような丸い形です。ぷるんとしておいしい〜。

葛餅は葛という豆科の植物の根を精製したデンプン(葛粉)からできています。ちなみに、関東でおなじみのくず餅は小麦粉のデンプンを発酵させたもの、見た目の印象のずいぶんと違います。

抹茶も泡が細かくおいしいです。

大和茶のわらび餅と大和茶

せっかく奈良なので大和茶をつかったわらび餅、求肥と粒あんの「六坊(ろくぼう)」という和のスイーツと大和茶(温)のセット、1,170円も注文。
単品だと720円(ほうじ茶付き)。こちらも大和茶、珈琲、抹茶とセットにすることもできます。

ぱっと見た感じ、抹茶のわらび餅に見えますが大和茶のわらび餅です。
わらび餅はワラビというシダ植物の根から精製したデンプン(わらび粉)からできています。寒天のようにも見えますがつるっとという感じではなく、少しもちっと感のある感じ。

そして大和茶

奈良の大和茶はあまり知られていないのですが、奈良県の荒茶の年間生産量は平成29年の農林水産省統計によると全国で7位(1720t)。1位の静岡(3万トン)に比べると1/20ですが、5位の京都(3190t)の約半分。

<荒茶の生産量>
1位:静岡 30,700t
2位:鹿児島 24,600t
3位:三重 6,570t
4位:宮崎 3,760t
5位:京都 3,190t
6位:福岡 1,870t
7位:奈良 1,720t
(平成29年の農林水産省統計)

大和茶はしっかりした香りとすっきりした風味が特長。奈良県の北東の月ヶ瀬、山添、柳生などの大和高原で生産されるお茶です。木津川を挟むと宇治茶の和束町とも近くなこともあるのか、味わってみると宇治茶にも似ている印象です。

吉野葛餅と抹茶、大和茶のわらび餅に大和茶。落ち着く和の空間で奈良ならではのお茶とスイーツを愉しむことができました。
町家の佇まいが残る『ならまち 中西与三郎』の和カフェでゆっくりしてみてはいかがでしょうか。

ならまち 中西与三郎 (六坊庵)
http://www.naramachi.jp/index.html

奈良県奈良市脇戸町23
営業時間:9:30~18:00
定休日:不定休、日曜営業

スポンサーリンク