宇治茶の郷『和束町(わずかちょう)』の美しい茶畑を楽しむ。

京都府相楽郡の『和束町(わずかちょう』。
京都府の南東部、宇治と奈良の中間ぐらいに位置しています。寒暖の差と朝霧でお茶の栽培に適した地で、和束町のお茶の生産量は京都府でも一番多く、宇治茶(煎茶)の約半分を占めています。抹茶の元になる碾茶の生産量も全国でトップクラス
茶畑が美しいことでも有名で、茶畑の景観は京都府景観資産登録地域第1号にも認定されています。

その和束町の茶畑を訪ねてみました。

電車で行く場合、京都からだと奈良線「木津駅」で大和路線に乗りかえて「加茂駅」下車。京都から1時間ちょっと。京都というよりほとんど奈良にきたという印象です。

和束町には西口(改札をでて右)からバスに乗ります。駅前は何もない・・・。

バスに乗ろうと思ったら、なんとバスは1時間に1本。電車の到着とタイミングが悪く、次のバスまで50分近く・・・・。歩ける距離でもないのでタクシーで向うことにしました。

バスの時刻表
http://www.town.wazuka.kyoto.jp/cmsfiles/contents/0000001/1654/29.4.1wazukakizujikoku.pdf

10分程度で和束町観光の拠点にもなっている和束茶カフェに到着。加茂駅から2,300円程度でした・・・。

和束茶カフェは、和束茶や抹茶、お茶のスイーツが食べれたり、和束町の案内情報やお茶なども販売されています。
和束町の茶研究施設(グリンティ和束)の1階の一部が喫茶スペースになっているものと、4人座れるテーブルが3つ程度ある別棟の小さいハウスがありました。カフェといってもおしゃれな雰囲気のカフェといった感じではないかも・・・。

カフェで和束茶をいただく

別棟の小さいハウスで和束茶をいただきました。建物はまだオープンしてからそれほど経っていない感じです。
和束茶:500円

お湯の入ったポット、茶葉、急須のセットが運ばれてきました。お茶の淹れ方は説明を読みながら、一煎目からセルフで淹れるシステムです。お菓子は付いてません。

水色は薄い山吹色で、旨味も香りもしっかりという印象。

和束茶カフェには、もうひとつ「天空カフェ」という徒歩8分程度の山の上にある別棟もあります。見晴らしのいい小さいログハウス。訪れた日はそれほど天気がよくなかったので利用しませんでしたが1時間の貸し切りで茶畑を見おろしながらお茶をいただくこともできます。
※和束茶カフェでの事前申し込み必要 利用料500円

カフェのすぐ近くの安積親王陵墓(あさかしんのうりょうぼ)に

お茶をいただいたあとは、カフェのすぐ近くにある安積親王陵墓(あさかしんのうりょうぼ)に行ってみました。安積親王(あさかしんのう)は、奈良時代天皇・聖武天皇の第二皇子。茶畑に囲まれたとても珍しい古墳です。

茶畑の中にある参道を歩いていきます。

陵墓は宮内庁が管理しているようです。

古墳からは、和束町の景観が有名な茶畑の一つ「釜塚の茶畑」も見ることができます。

茶畑の散策コースがたくさんある

和束町の茶畑散策ができるコースがいくつかあってパンフレットも配布されています。それぞれコースがちがうので予定や目的に合わせて事前に調べてから行くのがおすすめです。

緑泉コースウォーキングマップ表:和束町役場
http://www.town.wazuka.lg.jp/contents_detail.php?co=cat&frmId=2222&frmCd=22-7-0-0-0

茶源郷めぐり:京都府和束町ほっこりサークル
https://hokkori.jimdo.com/%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88/

茶源郷めぐりトレイルマップ:和束町活性化センター
http://wazukanko.com/event/trail-map/

和束町活性化センターが配布する「茶源郷めぐりトレイルマップ」にある3つのコースの生業を歩くコース 6.5km(約108分・中級)を散策してみることにしました。

宇治茶の茶畑を散策してみる

3つのトレイルコースとも、和束茶カフェからスタートして1周してまた戻ってくるコース。「生業を歩くコース」はほぼ帰りが同じ道を通るコースなので、半分歩いた所にあるバス停「和束高橋」まで行ってバスに乗ることにしました。半分でも54分のコースです。

マップを見ながらコースを歩きだすと、駅からカフェまでの道からは想像できないほどの茶畑がたくさん。少し中に入るだけでこんなに茶畑があったとは・・・。

平地の茶畑は少なく、ほとんどが斜面にある茶畑。育てるのも摘み取るのもとても手間がかかりそうです。しかし美しい茶畑ばかりです。

摘み取りが終わって、枝を刈り込んである茶畑も。

碾茶でしょうか。被覆がしてある畑が多く見られました。
最近ではお茶のお菓子やスイーツなどで多用される『京都産宇治抹茶』。言葉だけが一人歩きしている印象さえありますが、宇治抹茶の実在を確認できた感じ。

景観ポイント「撰原(えりはら)の茶畑」を過ぎて、ひときわ美しかったのが「石寺の茶畑」。

ここの茶畑の景色はほんとにすばらしい。茶畑の坂道を農家の軽トラが走っているのが小さく見えたりしてジオラマを見ているような不思議な感覚になります。

ちなみに円形茶園が有名な「原山の茶畑」はカフェを挟んでこことは反対側。

石寺の茶畑を過ぎて少しでバス停「和束高橋」に到着しました。カフェからここまで50分。加茂駅まではバスで10分程度です。

写真を撮りながらゆっくり歩いていると1時間以上かかりそうです。道中お茶の工場が幾つかありましたが、休憩できる場所があるわけでもないので、ストイックに茶畑だけを見ながら歩く感じ。半分でも十分に茶畑を堪能できるコースです。

京都からも遠く、お店などもあまりない決してにぎわいのある観光地という場所ではありませんが、それが逆に素朴でよく、「宇治茶の郷」として茶畑に囲まれた美しい景色は、お茶好きなら一度は訪れておきたい場所ですね。

加茂駅に山城列茶も

加茂駅には「山城列茶」が止まっていました。。宇治茶をイメージしたラッピング電車です。2017年4月から1年間開催されている「お茶の京都博」のPRで加茂駅〜亀山駅間を1日1回走っているそうです。

宇治茶の郷「和束町の美しい茶畑」を散策してみはいかがでしょうか。

今日もお茶で楽しい一日を。

いいとこ和束 茶源郷
http://wazukanko.com/

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